美容に関心が高い方は、美白効果が高いと有名な成分「ハイドロキノン」を聞いたことがあるでしょう。
これよりもさらに効果が高いと話題の、「ルミキシル」という化粧品を知っていますか?
ルミキシルは美白効果の高さだけでなく、効果の幅や使いやすさでも注目されています。
今回は、ルミキシルの効果やハイドロキノンとの違い、ルミキシル使用時の注意点を紹介します。
目次
ルミキシルとは?
美白効果が高いと注目されている「ルミキシル」とは、どんな化粧品なのでしょうか?
医療機関で専売される化粧品
「ルミキシル(lumixyl)」は、米国スタンフォード大学の皮膚研究者によって開発された美白クリームです。
天然由来のアミノ酸から成るタンパク質、「ルミキシルペプチド」という美白成分が配合されています。
ルミキシルの正規品は、医療機関でのみ購入できます。
美白成分で有名な「ハイドロキノン」の、代替品としても使われる化粧品です。
シミ予防に高い効果がある
シミやソバカスは、その原因となるメラニン色素が排出されず、肌に沈着することで出来ます。
またメラニンの生成には、「チロシナーゼ」という酵素が関わっています。
ルミキシルはメラニンの生成を40%、チロシナーゼの働きを86%も抑える効果があります。
シミやソバカスの発生そのものを防げるので、ルミキシルには高い美白効果が期待できるのです。
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ニキビ跡などの肌トラブルにも効果的
ルミキシルはシミを防ぐ効果の他に、肌のくすみ・肝斑(かんぱん)・ニキビ跡などの肌トラブルにも効果的です。
ニキビ跡が残りやすい方は、ニキビが出来た段階でルミキシルを塗っておくと、跡が残りにくくなります。
またルミキシルと美容皮膚科などでのレーザー治療を組み合わせると、美白効果がさらに高まります。
治療の2週間前からルミキシルを使ってプレケアしておくと、レーザーとの相乗効果が得られます。
レーザー治療後の色素沈着を予防する効果もあるので、アフターケアにも有効です。
<関連記事>:顔のシミ取り、レーザー治療の種類について
ハイドロキノンとの違いは?
美白効果が高いルミキシルは、有名な美白成分「ハイドロキノン」と比較されることが多いです。
この2つにはどんな違いがあるのでしょうか?
安全性が高い
ハイドロキノンと比べた時の最大のメリットは、安全性が高いことです。
化学物質から成るハイドロキノンと違って、ルミキシルは天然由来のアミノ酸で出来ています。
天然由来のアミノ酸は、人体のタンパク質と同じような構造を持っています。
そのため体が異物と判断しないので、副作用が起こりにくく妊娠中でも使用可能です。
またルミキシルは成分が肌に蓄積されず、自然に代謝されていくので安全に使うことができます。
刺激が少ない
美白成分によっては皮膚の細胞に対して毒性を持つものもあり、ハイドロキノンもその1つです。
ハイドロキノンはメラニン細胞を壊死させ、色素が作れない状態にすることで、肌を白くします。
しかしメラニンは紫外線から肌を守る役割もあるため、メラニンが全く生成されない状態はデメリットにもなるのです。
一方でルミキシルは細胞を壊死させず、メラニンの生成だけを抑制します。
肌に刺激を与えない非毒性・非刺激性のクリームなので、敏感肌も含め、すべての肌質に使えます。
長期間使える
ハイドロキノンは長期間使用すると、白斑(皮膚の色が白く抜ける)のリスクがあります。
そのため3ヶ月間治療したら、その後一定期間はハイドロキノンの使用を控えなければなりません。
ルミキシルは長い期間使用し続けても、白斑や皮膚が薄くなるなどの副作用がありません。
そのためハイドロキノンの休薬中に、美白効果を持続させるため、ルミキシルを使用することもできます。
ハイドロキノン治療の終了後にも、美白効果を長く保つためにルミキシルの使用が有効です。
またルミキシルが長期間使える理由には、使用期限も関係しています。
ハイドロキノンは酸化しやすく、保存状態が悪いと変成して毒性が生まれます。
そのまま使用すると肌荒れを起こす可能性があり、美白効果が落ちてしまいます。
そのため開封後は冷蔵保存をして、1~3ヶ月以内には使い切らなければなりません。
一方ルミキシルは常温保存が可能で、酸化しにくいのでハイドロキノンより使用期限が長く使いやすいです。
<関連記事>:美白化粧品は要注意?!白斑の症状とその原因とは?
ルミキシルを使う時の注意点は?
美白効果と安全性を兼ね備えたルミキシルクリームは、使用時にいくつか注意点があります。
既にあるシミにはあまり効果がない
ルミキシルの美白効果が優れている点は、シミなどの色素沈着を「予防」することです。
既に作られたメラニンを分解・除去する作用はないので、シミの「改善」効果はあまり期待できません。
シミの予防に優れたルミキシルと、シミの改善に効果的なハイドロキノンは併用することができます。
ハイドロキノンでシミを薄くするとともに、ルミキシルで新たなシミの発生を予防しましょう。
またルミキシルの効果を高めるために、肌のターンオーバーを促すことも効果的です。
美白成分「トレチノイン」を併用したり、ピーリングで角質を除去すると、ターンオーバーを促進できます。
<関連記事>:シミにはトレチノインとハイドロキノンのダブルケアが最強?
化粧水の「前」に使う
ルミキシルを使う時に間違えやすいのが、クリームを塗るタイミングです。
一般的なスキンケアでは洗顔後、化粧水や美容液を使ってからクリームを塗ります。
しかしルミキシルを使うタイミングは顔を洗った直後、化粧水などすべてのスキンケアの「前」です。
ルミキシルの効果を十分に得るためには、他の化粧品と混ぜないことが大切なのです。
洗顔後すぐに使うことで、ルミキシルが薄まることなく肌に直接届き、美白効果が得やすくなります。
分量や塗り方は医師の処方によりますが、基本的には顔全体にまんべんなく塗り込みましょう。
シミや肝斑など色素沈着が気になる部分には、もう一度重ね塗りをするとさらに効果的です。
またルキミシルには高い保湿力があり、肌に潤い・柔軟性・栄養分を維持する効果があります。
他のスキンケアを併用しなくても肌は潤いますが、乾燥が気になる場合には追加で保湿しても良いです。
この時も他の化粧品と混ざらないようにするために、10分程度時間を空けましょう。
時間を置くことで皮膚の奥まで成分が浸透して、チロシナーゼの働きを抑える効果が発揮されます。
ルミキシルは使い始めてから、およそ8~12週間で効果を感じる方が多いです。
SPF30以上の日焼け止めを必ず使う
先ほど書いた通り、メラニンは紫外線が皮膚の奥まで届かないように、肌を守る役割を持っています。
メラニン生成を抑える作用のあるルミキシルを塗った肌は、紫外線を防ぐ力が下がっている状態です。
紫外線は皮膚がんのリスクを高めるなど、美容面だけでなく健康面にも悪影響があります。
美白を目指すだけでなく、紫外線から肌を守るためにも、日焼け止めは必ず塗らなければなりません。
ルミキシルを使っている間は、SPF値が30以上の日焼け止めを、毎日忘れずに塗ってください。
以上、ルミキシルの効果やハイドロキノンとの違い、使用時の注意点を見てきました。
ルミキシルは美白効果や安全性が高く、ハイドロキノンよりも安心して使うことができます。
敏感肌の方やハイドロキノンが肌に合わない場合は、ルミキシルがおすすめです。
- ルミキシルは医療機関専売の美白クリーム
- 色素沈着予防とチロシナーゼ阻害による美白効果がある
- ハイドロキノンとの違いは安全性や非刺激性
- 既にあるシミの改善にはあまり効果がない
- 化粧水の前に塗って、日焼け止めも併用する
