顔はしっかり日焼け止めを塗ったけど、腕はついうっかり、ということはありませんか?
腕の日焼けも軽く考えると、繰り返すうちに年齢を感じさせる肌になります。
腕の日焼け予防と、日焼けしたときの美白ケアについて説明します。
目次
腕の日焼けに要注意!
色白の美人も、腕は日焼けで真っ黒では台無しですね。
日焼け対策が必要なのは顔だけではありません。半袖の季節は腕の日焼けにも注意しましょう。
日焼けで肌が黒くなるのはなぜ?
肌に紫外線が当たると、表皮の一番下の層にある色素細胞(メラノサイト)がそれを感知して、メラニン色素を生産します。
そのメラニンが表皮に放出されると、黒い日焼けになります。
表皮にばらまかれたメラニン色素は、いわば黒っぽいヴェールになって、紫外線が体内に侵入するのを防ぎます。
日焼けは、紫外線の害から体を守るために備わっている防衛システムなのです。
<関連記事>:色白は要注意?日焼けしやすい肌質の方のための美白対策!
日焼けには2種類のタイプがある!
日焼けには、赤くなるタイプと黒くなるタイプの2種類があります。
これは紫外線に2種類あるからで、赤くなる日焼けを起こすのがUVB、黒くなる日焼けを起こすのがUVAです。
海水浴で頬や肩などが赤く日焼けするのはUVBが原因で、スキー焼けのように顔全体が浅黒く日焼けするのはUVAが原因です。
赤い日焼けは火傷(やけど)の炎症で、炎症が治まると赤みが消えて、メラニン色素の黒っぽい色が目立ってきます。
波長が短いUVBは、曇りの日にはほとんど降りませんが、波長の長いUVAは、何割かは雲を通過して降りそそぎます。
そのため曇りの日でも油断大敵で、しっかり日焼け対策をしないと、肌が黒っぽく日焼けしてしまいます。
<関連記事>:日焼け止め効果をアップさせる方法は?
腕の日焼け、放っておくとどうなる?
紫外線は日焼けやシミの原因になるだけでなく、シワやたるみの原因にもなります。
紫外線に含まれるUVAには、肌のハリを作っているコラーゲンやエラスチンを破壊する作用があるのです。
健康的な肌であればこれらの成分を再生することができ、若々しい肌を保つことができます。
しかしコラーゲンなどの再生が遅れると、肌が支えを失ってたるみ、深いシワを作ってしまいます。
紫外線のダメージを受けた肌は、乾燥して再生機能が弱っているため、適切なケアをして肌の老化を防ぐことが重要です。
腕の日焼け、どんなケアが良いの?
腕の日焼けもケアの仕方を間違うと、色素沈着が生じたり、シワの原因になります。
どのようなケアをすればいいのでしょうか?
まずは冷やす!
腕も黒い日焼けだけでなく、天気の良い日に強い日光に当たるとUVBを浴びて赤い日焼けを起こします。
赤い日焼けになったときは、軽い火傷による炎症なので「冷やす」のが大切な応急処置です。
肌が赤くなる炎症は、ダメージを受けた組織を修復するときに生じる副作用です。
冷やすことで副作用を減らして、治りを早くする効果があります。
患部を冷やす(アイシング)には色々な方法がありますが、冷凍庫の保冷剤を直接肌にあてると凍傷や霜焼けを起こすので不適切です。
ガーゼなどでくるんでも、冷やし過ぎになることがあります。
しかし、「アイスノン」などのジェルタイプのコールドパックは、すぐに温かくなるので取り替えるのが面倒ですね。
いちばん良いのは、氷と水を入れた氷嚢(ひょうのう)で冷やすことです。
氷嚢がなければ、ぴっちりと袋を閉じれる冷凍用のビニールパックを使いましょう。
保湿する
日焼けした肌は乾燥しているので、充分に保湿することが大切です。
乾燥した肌はバリア機能が低下して、ダメージを受けやすいだけでなく、ターンオーバーも低下します。
化粧水で保湿した後は、乳液やクリームでカバーしましょう。
冷房の効いた室内では腕も乾燥するので、長袖の服を着るのもオススメです。
ターンオーバーを促すには?
炎症が治まったら、黒くなった肌を早く元の色に戻したいですね。
ターンオーバーが滞っていると、メラニンが沈着した表皮がなかなか排出されないので、日焼けが長引きます。
ターンオーバーを促すには、身体の内側からのケアも大切です。
栄養面では、ビタミンA・C・Eを摂ることで肌の新陳代謝が活性化します。
とくにビタミンCは抗酸化作用もあるので、メラニン色素の沈着を防いでくれます。
睡眠を十分にとる、ストレスを溜めない、などの体調管理も重要です。
入浴や適度な運動で血行を良くするのも、ターンオーバーを促す効果があります。
美白化粧水は、日焼けが治まってから
「薬用」や「医薬部外品」の表示がある美白化粧品は、日焼け直後の肌には刺激が強すぎるので、使わないようにしましょう。
赤みがある内はもちろん、赤みが取れても2~3週間は、美白化粧品は不向きです。
保湿のための化粧水も、なるべく刺激の少ないものを選びましょう。
腕の日焼け予防、注意点は?
腕の日焼け予防は、顔よりもずっとシンプルなので、効果的な方法と注意点をここでマスターしてしまいましょう。
日焼け止めはどう選ぶ?
日焼け止めには、ガード力の目安になるSPF、PAの表示があります。
SPFはUVBのガード力を示すもので、製品によってSPF10~SPF50+までの幅があります。
海や山に行くときはSPF30以上のもの、通勤や買い物での外出はSPF10~20が目安です。
PAはUVAのガード力を示すもので、PA+からPA ++++まで4段階の製品があります。
屋外でのレジャーではではPA+++レベルのもの、日常ではPA+またはPA++が目安になります。
SPFやPAは、数値が高いものほど肌への負担が大きくなり、塗ったときに白さが目立つので、その日の行動・状況によって使い分けましょう。
日焼け止めに配合されている成分は、大きく分けると「紫外線吸収剤」と「紫外線反射剤」の2種類です。
紫外線吸収剤は、「ガード力が強い」、「汗で流されにくい」、というメリットがありますが、「肌の負担になる」デメリットがあります。
紫外線反射材は、「肌への負担が少ない」メリットがありますが、「ガード力が比較的弱い」「汗で流されやすく、メンテナンスが必要」というデメリットがあります。
汗をたくさんかく状況では紫外線吸収剤を使った製品が適していますが、日常的に使うと肌への負担が大きくなります。
<参考サイト>:知って防ごう紫外線(2) 肌を守るポイント | 資生堂ビノラボ
アームカバーの効果は?
半袖を着るシーズンの車の運転やガーデニングのときは、アームカバーが必須です。
手の甲もカバーできるタイプの製品もあります。
普通の布地のものでもカバー力はありますが、紫外線カット素材の方が良いのはもちろんです。
夏はガード力が高くて、風通しの良い製品を選びましょう。
アームカバーというとダサいというイメージを持っている人も多いでしょうが、最近はオシャレな製品も色々あります。
<関連記事>:【夏だけじゃダメ?】美白スキンケアは何月頃から始めるべき?
「紫外線アレルギー」に注意!
紫外線アレルギーは、免疫機能が紫外線に過剰に反応して、赤みや痒み、湿疹などの症状をひき起こす病気です。
吐き気や頭痛など、体調が悪くなるケースもあります。
紫外線アレルギーには、遺伝的なものと後天的なものがあります。
後天性の紫外線アレルギーの原因はよく分っていませんが、長年の紫外線ダメージの蓄積も原因の1つと考えられています。
治療にはステロイド(免疫抑制剤)が使われます。
日常の対処法としては、不要の外出を避ける、できるだけ肌を露出しない、日傘なども援用してUV対策を厳重にする、などがあります。
腕の日焼けは顔ほど気にしない、という人が多いようですが、長年無防備に紫外線を浴びると、深いシワができてしまいます。
年齢は顔よりも手や腕に現れる、とも言われるので気を付けましょう。
- 腕の日焼けに無頓着だと、色素沈着やシワができて肌が老化する
- 赤い日焼けは、まず冷やすことが重要
- 美白ケアは、日焼けが治まってからにする
- 日焼け止めクリームのSPF、PAは状況に合わせて使い分ける
- 腕も日焼け止めクリームやアームカバーで紫外線対策をしよう
