「化粧を落とさないで寝るとシミになる」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
化粧は女性の生活の一部ですので、メイク残りがシミの原因になるのであれば、しっかりと対処したいですね。
メイク残りが肌に与える影響や、きれいにメイクオフできるクレンジングのコツについて確認し、メイク残りによる肌のダメージを最小限に抑えましょう!
目次
メイク残りでシミができるって本当?
「メイク残りでシミができる」と言われますが、化粧を落とさないと本当にシミの発生につながるのでしょうか?
メイク残りでシミができるメカニズムや、肌に残った化粧品の成分が皮膚に与える影響について見ていきましょう。
メイク残りでシミができるのはなぜ?
クレンジングで落としきれず、肌にメイクが残ってしまうと、その成分が酸化して「活性酸素」が生成されます。
活性酸素はメラニンを作るメラノサイトという細胞を刺激し、メラニンを過剰に生成します。
作られたメラニンが代謝しきれずに肌の中に残ることでシミになるというわけです。
また、「化粧を落とさずに寝ることで肌のターンオーバーが妨げられるのでは?」という意見もあります。
メイク残りが肌の表面にあるのに対して、肌の生まれ変わりであるターンオーバーはより内側の部分で起こっていますので、これらに直接の関係はありません。
しかしメイクが残っていては化粧品の成分もしっかり浸透しませんし、化粧を落とさずに寝てしまうとなれば、肌にとって良くないことは明らかですね。
肌を健康的に保つためにも、やはりメイク残りには注意が必要です。
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メイクの成分が肌に浸透することはあるの?
「メイクの成分がそのまま肌に浸透してシミができる」という噂もありますが、そのような事実はありません。
メイクの成分は分子が大きいため、肌に浸透して沈着してしまうということはないのです。
また、シミのもとになるメラニンは、肌深部にあるメラノサイトに刺激が与えられないと過剰に合成されることはありません。
メイクの成分は肌深部にまで届くことはありませんので、肌に残ったメイクの成分自体が、メラノサイトを刺激する直接的な原因になるというわけではないのです。
あくまでもシミの原因はメイクの成分が酸化することによって生まれた活性酸素ですので、安心してメイクを楽しみましょう。
肌が老化する原因にも
メイクの成分が肌の上で酸化することで生まれる活性酸素は、メラノサイトを刺激するだけでなく、細胞の老化を促進する働きももっています。
細胞の老化によって、肌の皮脂量や水分量が適切に保てなくなると、ターンオーバーの乱れにつながります。
また肌のハリやツヤが失われ、シワやたるみの原因にもなってしまいます。
メイクの成分自体がシミやシワの直接の原因になるわけではありませんが、化粧はきちんと落とすように心がけたいですね。
メイク残りだけじゃない!肌ダメージの大きいNGスキンケアは?
メイク残りはシミや肌の老化につながる恐れがありますが、誤ったスキンケアもこれらのトラブルを引き起こす原因になります。
肌に大きなダメージを与えるNGスキンケアにはどのようなものがあるのでしょうか。
クレンジングで強くこする
メイクが残るとシミにつながると思って、クレンジングの際にゴシゴシこすっているという人はいないでしょうか。
化粧がきちんと落ちた気分になりますが、実はクレンジングで肌を強くこするのはNGです。
メイクの成分を落とすことができても、手と顔の摩擦によって肌がダメージを受けるため、色素沈着やシミ・シワの原因となってしまうのです。
ウォータープルーフなどの落ちにくい化粧品を使っていたり、洗浄力の弱いクレンジング剤を選んでしまうと、メイクを落とす際に必要以上に肌をこすってしまうため注意が必要です。
過度な洗顔
クレンジング後の洗顔も、やり過ぎるとシミやシワができやすい肌を作る原因となってしまいます。
メイクや皮脂を落とすために洗顔をし過ぎると、肌に必要な潤い成分まで失われてしまうため、皮脂や水分の量を適切に保つことができなくなるのです。
すると、肌のバリア機能が低下するため、紫外線や摩擦といった様々な刺激に敏感になってしまいます。
刺激を受けやすいということは、メラニンが作られやすくなるということですので、シミができやすくなってしまうのです。
W洗顔不要のクレンジング剤と洗顔料との併用や、強くこするような洗顔は避け、優しく適度に洗うようにしましょう。
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○○ついでのマッサージ
クレンジングや洗顔の際に、マッサージをしているという人も少なくないでしょう。
確かに何もつけずにマッサージするよりは摩擦は少ないのですが、クレンジングや洗顔に長い時間をかけると肌が乾燥する原因となってしまいます。
肌が乾燥すると刺激に対して敏感になるため、シミができやすくなってしまいます。
また、濡れた肌に長時間マッサージをしていると、予想以上に強い力が加わってしまうことも考えられます。
クレンジングや洗顔のついでにマッサージをするのは避けた方がよいでしょう。
メイク残りを防ぐ!正しいクレンジング方法は?
ダメージの大きいNGスキンケアを見てきましたが、潤い成分を落とし過ぎず、摩擦を少なくするためにはどのようなクレンジングを心がけるとよいのでしょうか?
メイク残りを防ぐための正しいクレンジング方法をチェックしていきましょう。
自分のメイクに合わせたクレンジングを選ぶ
メイク残りを防ぐには、自分のメイクに合ったクレンジング剤を選ぶことが大切です。
ブランドによって異なる場合もありますが、基本的にクレンジング剤は洗浄力の高い順に「オイル→リキッド→ジェル→クリーム→ミルク」となっています。
油性のファンデーションを使っているのであれば、洗浄力が低いミルクタイプではなく、オイルタイプを使用するのがおすすめです。
特にベースメイクの種類に注目してクレンジング剤を選ぶとよいでしょう。
どのクレンジング剤を使えばよいかわからないという人は、ファンデーションと同じブランドのクレンジング剤の使用がおすすめです。
また、ファンデーションに合わせて選んだクレンジング剤でポイントメイクが落ちない場合は、アイメイク用のクレンジング剤などのポイントリムーバーを使用しましょう。
ゴシゴシと肌をこすらずにすむので、ダメージを減らすことができます。
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クレンジング剤はたっぷり使う
「クレンジング剤を大量に使うと肌の負担になってしまうのでは?」と思ってしまいがちですが、実はたっぷりと使うのが正解です。
クレンジング剤が少ないとメイクがしっかり落ちませんし、メイクを落とそうとして必要以上にこすってしまうため、摩擦による負担が増えてしまうのです。
クレンジング剤は惜しみなく使うようにしましょう。
また、「濡れた手でもOK」というクレンジング剤もありますが、効果が薄まるのを防ぐためには濡れた手よりも乾いた手でなじませるのがベストです。
クレンジングは入浴前または、手の水分をタオルでしっかりと拭いてから行うようにしましょう。
ぬるま湯で優しくすすぐ
クレンジング後に顔をすすぐときは、ぬるま湯で優しく行うようにしましょう。
入浴中であればシャワーを直接顔に当てたほうがしっかり洗い流せそうですが、肌にかかる負担が大きいので避けた方が無難です。
また、熱すぎるお湯も肌にストレスを与えます。
必ず温度を下げ、人肌程度のぬるま湯にしてから優しくすすぐようにしましょう。
多少のメイク残りがあったとしても、すぐにシミができてしまうわけではありません。
しかしきちんと化粧を落とせていない状態が慢性化すると、シミやシワの原因になってしまう恐れがあります。
肌に与えるダメージが大きいスキンケアのしかたや、正しいクレンジング方法をしっかり確認し、最小限の刺激で最大限のメイクオフができるようにしましょう。
- メイク成分が肌に残ったまま酸化すると、シミの原因になる活性酸素が生じる
- メイク残りで発生する活性酸素が原因で、シワやたるみにつながる場合もある
- 誤ったクレンジングや洗顔は摩擦や乾燥を引き起こすのでNG
- ベースメイクに合ったクレンジング剤を選ぶと、しっかりメイクオフできる
- クレンジング剤をたっぷり使い、ぬるま湯で優しくすすぐと肌の負担が少ない
