日焼け止めを塗ったのに、効果が感じられなかった方は、意外に大勢います。
もしかしたらその原因、日焼け止めの使い方や、日焼け止め自体にあるかもしれません。
UVカット効果の高い日焼け止めを選んで、外出する前に塗れば肌トラブルを防げるという考え方は、実は間違いです。
日焼け止めの効果が十分に発揮されない原因は、どこにあるのでしょうか?
今回は、日焼け止めが効かない原因と、オススメの日焼け止めを紹介します。
目次
日焼け止めを塗っても効かない原因は?
日焼け止めを塗っても効果がないのは、なぜなのでしょうか?
PA・SPFが低い日焼け止めを使っている
日焼け止めには「PA」と「SPF」という指数が表記されていて、この数値が大きいほどUVカット効果が高いです。
PAとは紫外線A波(UVA)から肌を守る力で、「PA+」から「PA++++」まで4段階に分けられます。
UVAの量は季節や天候、時間帯による差が少なく、常に降り注いでいます。
SPFの指数が高い日焼け止めを塗っても、PAの数値が低いとUVAにより、日焼けします。
SPFは、紫外線B波(UVB)を防ぐ力を示します。
SPFが30~50なら、97%以上のUVBを防ぐことができます。
UVBの量は季節や時間によって増減が激しく、夏場に肌が焼けて赤くなるのは、こちらの紫外線が原因です。
長い時間外に出るとき、SPFの値が低い日焼け止めでは、紫外線を十分に防げません。
ただし、やみくもにPA・SPFの高い日焼け止めを使えば良い、というわけではありません。
PA・SPFの高い商品は、それだけ肌への刺激が強くなります。この点は、後ほど改めて説明します。
正しい塗り方をしていない
PAやSPFの指数が高いとUVカット効果も上がりますが、肌の負担も増えてしまいます。
ですが、この負担を気にして日焼け止めを薄く塗ってしまうと、効果が十分に発揮されません。
顔に塗った日焼け止めを十分に機能させるには、500円玉くらいの量が必要です。
多いと思うかもしれませんが、薄く伸ばすと塗りムラができて効果が薄れてしまいます。
また外出する直前に日焼け止めを塗ることも、正しい塗り方ではありません。
日焼け止めの効果は、塗った後に肌になじんでから初めて発揮されるからです。
日焼け止めが肌になじむまでに30分程度かかるので、外出の直前に塗ってもすぐには効果がないのです。
<関連記事>:日焼け止めの効果的な塗り方は?美白をあきらめない!
塗り直しをしていない
日焼け止めを塗れば、肌が「焼けない」というわけではありません。
UVBをブロックするSPFの効果は、日焼けするまでの時間を「遅らせる」ことです。
日焼け止めを塗っていない肌は、15~25分紫外線を浴びると、日焼けをします。
SPFが10ならこの10倍、SPF50なら50倍、日焼けする時間を遅らせることができます。
15分で日焼けする方がSPF50の日焼け止めを塗ると、15×50=750分(12.5時間)遅らせることができる計算です。
しかしこの時間は適正な量を塗った場合の目安なので、日焼け止めを薄く塗っている方はこれより短くなります。
また汗などで日焼け止めが流れてしまうので、実際に使った時の持続時間はもっと短いと考えられます。
こまめに2~3時間おきに塗り直さないと、表記されている日焼け止めの効果は得られないのです。
使用期限が切れている
日焼け止めの使用期限は未開封なら3年、開けた後なら、正しく保管されていれば1年が目安です。
正しい保管状態とは、直射日光を避け、湿気の少ない常温の場所に置くことです。
保管状態が悪いと、日焼け止めが劣化して効果が落ちてしまいます。
正しく保管していても、日焼け止めの容器の口の部分から、雑菌が入って劣化するケースもあります。
劣化した日焼け止めを塗っても、紫外線から肌を守る効果は期待できません。
紫外線に対する肌の抵抗力が強い
紫外線を浴びると「メラノサイト」という肌の色素細胞が反応し、表皮の最下層で「メラニン色素」が作られます。
この色素が紫外線を受け止めて、皮膚の奥まで紫外線が届かないように防ぎます。
紫外線を防ぐ過程で、黒いメラニン色素が肌表面に出てくると、「日焼け」という形で肌が黒くなります。
一方で、世の中には紫外線に対して、肌の抵抗力が強い方がいます。
抵抗する力が強いということは、それだけメラニン色素によって肌が黒くなりやすいということです。
体質によって、日焼け止めを塗っても、効果を実感できない可能性があります。
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日焼け止めを選ぶポイントは?
やみくもにPA・SPFの高い日焼け止めを使っても、肌トラブルの元になるだけと、先ほど説明しました。
肌トラブルを抑えつつ、サンカットの効果を得るためには、適切な日焼け止めを選ぶ必要があります。
ここでは、そのポイントを紹介します。
ポイント1:ライフスタイルや季節で選ぶ
ライフスタイルやその日の行動によって、日焼け止めのSPF指数を選びましょう。
長時間外に出たり、紫外線が強い海や山に行くならば、SPFは40~50が必要です。
屋内で過ごしたり、買い物など短時間の外出なら、SPFは10~20で十分です。
また季節の変化に合わせて、SPFも変化させることもポイントです。
UVBの量は季節で変動するので、春や秋はSPF20、UVBが増える5月~9月はSPF30の日焼け止めが良いです。
UVAの量は季節による変動は少なく、常に降り注いでいるので、年間を通して対策しなければなりません。
5~9月はPA++、秋・冬でもPA+以上の日焼け止めを選んでください。
ポイント2:肌質や肌の負担で選ぶ
肌質に合った日焼け止めのタイプを選ぶことで、肌トラブルを抑えたり、肌の負担を減らすことができます。
乾燥肌の方には、ミルク(乳液)タイプの日焼け止めが良いです。
肌なじみが良く、保湿成分が配合されている商品が多いので、保湿効果が期待できます。
オイリー肌やニキビ肌の方は、ジェルタイプが向いています。
油分が少ないので、ベタつき感が少なく、サラっとした使い心地です。
敏感肌や肌の負担を少なくしたい方は、ローションタイプが適しています。
軽い使用感で塗りやすく、肌へのダメージを抑えながら紫外線をカットできます。
ポイント3:UVカットの効果や手軽さで選ぶ
UVカット効果が高いのは、クリームタイプの日焼け止めです。
皮脂や汗に強いので落ちにくく、ウォータープルーフ処方ならば、海やプールでの使用にも向いています。
手軽でこまめに塗り直しやすいのは、パウダーやスプレータイプです。
パウダータイプは肌の負担が軽く、メイク直しとして使うこともできます。
スプレータイプもメイクの上から使えて、髪の毛や、手の届きにくい背中にも簡単に塗ることができます。
目的別!おすすめの日焼け止めはコレ!
UVカット効果が高いのはもちろん、ライフスタイルや肌質に合う、オススメの日焼け止めを3つ紹介します。屋内・短時間の外出時に使いたい方
- 商品名/ブランド名:「ノンケミカルUVジェルN」/紫外線予報
- SPF・PA:SPF30・PA+++
- 内容量:65g
- メーカー:石澤研究所
- 価格:2,484円 ・公式サイト「石澤研究所:紫外線予報」
保湿成分が配合されたジェルタイプの日焼け止めで、伸びが良く、サラッとした使用感です。
買い物や洗濯を干す時など、日常生活で浴びる紫外線対策にオススメです。
ノンケミカルでUVカット効果が高すぎないので肌に優しく、季節を問わず365日使えます。
保湿力が欲しい方
- 商品名/ブランド名:「パーフェクトUV スキンケアミルク」/アネッサ
- SPF・PA:SPF50+・PA++++
- 内容量:60ml
- メーカー:資生堂
- 価格:2,678円 ・公式サイト「資生堂:アネッサ」
日焼けと肌の乾燥を同時に防ぐことができる、ミルクタイプの日焼け止めです。
配合されたスキンケア成分によって肌がうるおい、紫外線による肌荒れを防いでくれます。
UVカット効果が高いのに塗ってもキシキシせず、しっとりとした肌になります。
手軽に塗り直したい方
- 商品名/ブランド名:「薬用UVパウダー」/トランシーノ
- SPF・PA:SPF50・PA++++
- 内容量:12g
- メーカー:第一三共ヘルスケア
- 価格:3,240円 ・公式サイト「第一三共ヘルスケア:トランシーノ」
汗や水に強くて崩れにくく、メイクの上からも使える、パウダータイプの日焼け止めです。
色ムラや毛穴をカバーできるベージュのパウダーで、メイク直しにも使えます。
UVカット効果が高く持ち運びしやすいので、手軽に塗り直して紫外線を防ぐことができます。
日焼け止めを使うシーンや目的によって、複数のタイプの日焼け止めを使い分けると良いでしょう。
適切な商品を選んでこまめに塗り直すことで、日焼け止めの効果を十分に発揮することができます。
- 日焼け止めが効かないのは、選び方や使い方が間違っているから
- 日焼け止めを塗る量が少ないと、効果が十分に発揮されない
- 2~3時間おきに日焼け止めを塗り直さないと、効果を感じにくい
- 長時間の外出ならSPF40~50、屋内・短時間の外出ならSPF10~20を選ぶ
- 乾燥肌にはミルクタイプ、オイリー肌にはジェルタイプが向いている
- 手軽に塗り直すには、パウダーやスプレータイプがおすすめ
