肌を美白する方法のうち、いち早く効果を実感したい方に向いているのは、美白注射や点滴です。
美容成分や栄養素を直接血管に流し込む手軽な美容法で、高い美白効果が期待できます。
効果が高く、即効性がある反面、この方法にはデメリットや注意すべき点があります。
今回は、美白注射や点滴の効果と、デメリットや注意点について紹介します。
目次
美白注射・点滴の魅力は?
美白注射や点滴は、美白を目指す女性に人気の美容法です。どんな魅力があるのでしょうか?
施術が短時間で、即効性がある
美白注射や美白点滴とは、美白に効果が期待できる成分を、血管に注射したり点滴する美容法です。
施術にかかる時間は注射なら5分、点滴なら20~30分程度なので、短時間で手軽に美白ができます。
また注射や点滴の効果は即効性があるので、急いで肌状態を整えたい場合にもおすすめです。
サプリメントなどで口から栄養素を補給するよりも、成分の吸収率が高く、美白効果が早く感じられます。
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全身の美白ができる
血管に直接注入した美容成分や栄養素は、血流に乗って体の隅々まで届きます。
美白注射や点滴は顔の美白だけでなく、全身の美白効果が期待できるのです。
その他にもエイジングケアや日焼け、背中のニキビなど、全身の肌トラブル改善にも効果的です。
美白以外の効果もある
美白注射や点滴に配合されている成分の影響で、美白以外にも嬉しい効果を得られます。
美容面では、ニキビや肌荒れの改善、アンチエイジングなどです。
他にも疲労回復や風邪予防、肝機能の向上など、体調を整える効果もあります。
美白注射の種類とその効果は?
美白注射にはどんな種類があり、それぞれどんな効果があるのでしょうか?
ビタミンC注射
ビタミンCはメラニンの生成を抑える作用があり、シミ・ソバカスの予防になるので、美白効果が期待できます。
色素沈着してしまったニキビ跡の改善にも、効果があります。
またコラーゲンの生成を助ける作用も持っているので、シワやたるみなどにも効果的です。
ビタミンCには免疫力を向上させる効果があり、風邪の予防や疲労回復など、体の健康維持にも役立ちます。
ビタミンCを注入する時は、静脈への注射、または点滴で投与します。
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グルタチオン注射
グルタチオンには強い抗酸化作用があり、体内の「活性酸素」を除去してくれます。
活性酸素はコラーゲンを酸化・萎縮させたり、シミ・ソバカスの原因となる、メラニンの生成にも関係しています。
グルタチオンを注入して活性酸素を除去することで、コラーゲンの萎縮によるシワやたるみを予防できます。
またメラニンの生成が抑えられるので、シミ・ソバカスが出来にくくなり、美白効果が期待できます。
またグルタチオンには、肝機能を高める作用もあります。
体内の毒素や老廃物を分解・排出する手助けをしてくれるので、二日酔いの改善・予防にも効果があります。
グルタチオンは静脈注射のほか、点滴や皮下・筋肉注射での投与が可能です。
プラセンタ注射
プラセンタ注射は美白だけでなく、シミやしわ、肌のくすみの改善・予防に効果を発揮します。
ターンオーバーを整えたり、肌を保湿する効果もあります。
抗酸化作用や抗アレルギー・炎症作用も持っているので、肌荒れやニキビの改善にも有効です。
またプラセンタは代謝を促進し、自律神経やホルモンバランスを調整する作用があります。
肩こりや冷え性の改善、生理痛や生理不順、不眠症や心身症など、体調管理にも効果的です。
プラセンタの注入方法は皮下注射と筋肉注射ですが、筋肉注射のほうが、より即効性があります。
<関連記事>:プラセンタ注射は効果あるの?副作用は?
美白注射のデメリットや注意点は?
美白注射には、さまざまな種類や効果があることが分かりました。
一方でデメリットや、注意すべき点もあります。
定期的に注射を受ける必要がある
美白注射・点滴の効果は一時的です。
持続させるには、月に1~4回間隔で施術を受け続ける必要があります。
間隔の目安は、ビタミンC注射なら月に2回程度、プラセンタ注射であれば1週間に1回程度です。
施術時間は短いですが、定期的に通うための時間を毎回確保しなければなりません。
保険が適用できない
美容目的の注射・点滴は健康保険が適用されないので、支払いはすべて自費になります。
費用はビタミンC注射なら、1回につき3,000円~5,000円程度が相場です。
グルタチオン注射は1回あたり8,000円~10,000円程度、プラセンタ注射は2,000円~3,000円程度です。
美白点滴の場合は、配合されている成分の種類や量、点滴の総量などで費用に差が出ます。
例えばビタミンCを12,500mg配合した点滴なら10,000円前後ですが、配合量が50,000mgになると費用は約3倍です。
先程書いた通り、定期的に継続して注入する必要があるので、都度この費用がかかることになります。
副作用のリスクがある
美白注射・点滴には大きな副作用はないと言われていますが、以下のような症状が出るケースが報告されています。
- 吐き気、嘔吐
- しびれ、だるさ
- めまいや頭痛
プラセンタの場合は、発熱や悪寒などの反応が出ることがあります。
他にもアレルギー症状が出てしまったり、閉経後に再び生理が始まるケースも稀にあるようです。
即効性がある美容法だからこそ、副作用が現れるのも早いので、注意が必要です。
<関連記事>:アトピー肌の美白対策、ポイントと注意点は?
施術を受けられない場合がある
配合された美白成分との兼ね合いで、施術を受けられない可能性があるのは以下のような方々です。
- 血圧が高い、心臓に疾患がある
- 腎機能が低下している
- 透析を行っている
- 糖尿病やてんかんの持病がある
- 膠原病(こうげんびょう)や自己免疫疾患がある
この他にも、薬物やアルコールなどのアレルギーがある、服用薬があるなどの理由で、投与を断られるケースがあります。
成分によっては今後献血できない
日本赤十字社は、「厚生労働省の指示により、ヒト由来プラセンタ製剤を注射された方からは、安全性が確認されるまで当分の間は献血をご遠慮いただいています。」としています。
<参照サイト>:日本赤十字社「よくあるご質問」
ヒトの臓器から抽出したプラセンタエキスは、感染症の可能性がゼロではないため、リスクを避けるということです。
なおサプリメントやドリンク剤は含まれず、注射薬を使ったプラセンタのみが献血不可の対象です。
ただし今まで、プラセンタそのものによる大きな副作用の報告はありません。
継続して体内に投与しても、人体に問題はないとされています。
以上、美白注射・点滴の効果と、デメリットや注意点について見てきました。
人気の高い美容法ですが、時間や費用の負担、副作用などのデメリットがあります。
施術を受ける前のカウンセリングで、効果とリスクをしっかり確認することが大切です。
- 美白注射は短時間の施術で、効果は即効性がある
- ビタミンCやプラセンタなど、注射薬によって効果が違う
- 定期的な施術が必要なので、時間や費用が負担になりやすい
- 吐き気や頭痛など、まれに副作用が出る可能性がある
- 持病や体質によっては、施術を断られるケースがある
