顔のシミ取り、レーザー治療のリスクとは?

シミ,レーザー治療
肌の悩みは、20~30歳代では毛穴の黒ずみ、40代からはシミが多くなります。

スキンケアをしても何年も消えないシミに悩む女性にとって、レーザー治療は最後の希望にも思えます。


しかし、レーザー治療は費用が高額なだけでなくリスクもあります。

事前に知っておきたい、レーザー治療のリスクと施術後のケアのポイントについてお教えします。


レーザー治療は本当に安全?


医療の分野で本格的にレーザー治療が広まったのは、1980年代です。

レーザー治療は「メスで切り取る」という、これまでの手術のリスクを減らす手術法として登場しました。


皮膚を切開して患部を「切除する」のが従来の手術でしたが、切らずに患部をピンポイントで「焼く」のがレーザー治療です。

レーザー治療は患部以外の組織のダメージが少ないというメリットがあります。


それによって術後の回復が早く、患者の負担も少なくなります。

しかし、レーザー治療は体に全く負担がないわけではなく、100%安全というわけでもありません。

レーザー治療にはリスクもある

「レーザー治療なら一気にシミが消える」という過大な期待が、レーザー治療のリスクを生むそもそもの原因になることがあります。

シミのレーザー治療では術後のケアが非常に大切です。


レーザーを当てるだけで治療が終わると思い込んでケアをおろそかにすると、肌トラブルが起きてシミを復活させるリスクが大きくなります。

レーザー治療は患部を「焼く」治療法ですので、当然やけどの危険性があります。


また医師の技術レベルがみな同じわけではないため、信頼できるクリニックで施術を受けないと後悔に終わってしまう可能性もあるのです。

リスクを確認してから施術を

私たちはまず、シミのレーザー治療はドクターに任せきりにはできない治療だということを心得ておく必要があります。

上記のように任せきりの態度が治療を失敗に終わらせるリスクになるだけでなく、過大な期待が「失敗した」という気持ちやストレスを生む原因になります。


レーザー治療を受ける前に、そのリスクを確実に理解しておく必要があります。

<関連記事>:シミ取りのレーザー治療、失敗例


レーザー治療のリスクとは?


レーザー治療では、ピンポイントに短時間でレーザー照射できるため、比較的安全にシミを除去することができます。

しかし、患部を焼くという施術であることに変わりはないので、それに伴うリスクを避けることはできません。

火傷の症状がでる

レーザー光線はシミの表皮にあるメラニン色素を破壊しますが、メラニン色素の周囲にある細胞組織も熱を受けるため、軽い火傷になります。

もちろん水泡ができたり、何日も痛んだりするような火傷ではありませんが、ダメージを受けた細胞は自然治癒のプロセスに入るので、2~3日すると薄いかさぶたができます。

かさぶたは10日前後で自然にはがれおちますが、その間は無理にはがしてしまうことがないように注意しなければなりません。

新しいシミができる

レーザー治療はメラニン色素を破壊しますが、メラニン色素を作る色素細胞(メラノサイト)は破壊しません。

したがってレーザー治療後も、メラノサイトはメラニン色素を作り続けます。


メラノサイトには刺激を受けるとメラニンを大量に生産するという性質があり、レーザー照射による火傷(炎症)が刺激になって新しいしみを作ることがあります。

これがレーザー治療の後にできることがあるPIT(炎症後色素沈着)です。


シミ取りのレーザー治療を受けた半数弱の人にPITがでるという報告もあり、ある程度覚悟しておく必要があるリスクです。

PITはふつうは3~4カ月ターンオーバーをくり返すことで自然に消えていきますが、人によっては中々消えないケースもあります。

シミが消えない・悪化する

PITはレーザーの刺激によって新しいシミができる症状ですが、レーザー治療してもシミが消えないというケースもあります。

シミの治療に使うレーザーは、黒と茶色の色素だけに反応します。


ふつうはこのレーザーを当てることでシミの色素は破壊されますが、薄いしみはレーザーに反応しないため、消えない場合があります。

このため、シミのレーザー治療では肝斑(かんぱん)の治療はできません。


逆に、非常に濃いシミは1回の照射では消えないこともあります。ただし、レーザー治療前よりもシミが悪化するというのは、その後のケアに問題があるケースがほとんどです。

肌荒れを起こす

レーザー治療後の肌は一時的にバリア機能が弱っているため、乾燥しやすく紫外線の影響も受けやすい状態です。

治療後はバリア機能が回復するまで充分に保湿する必要があります。

また紫外線対策をしっかり行わないと、肌荒れを起こし、新たなシミを作るリスクも高くなります。


レーザー治療のリスクを減らすには?


レーザー治療のリスクを減らすために大切なことは、術後のケアを正しく行うことです。

シミのレーザー治療は、病院での施術で完結するわけではありません。

医師の指示に従う

レーザー治療後10日くらいは施術部分に軟膏を塗り、デュオアクティブなどの肌色の絆創膏を貼るように指示されます。

これは外部の刺激から肌を守るとともに、肌を乾燥させないようにするためで、PIT(炎症後色素沈着)を予防する効果もあります。


見た目が悪いからといって外出時に絆創膏を外してしまうと、治療の成果を台無しにする可能性があります。

肌を保湿する

レーザー治療後2~3ヵ月は肌のバリア機能が十分に回復していないので、肌をしっかり保湿する必要があります。

肌が乾燥するとメラノサイトが刺激を受けて、メラニンの生産を活発化するからです。


またバリア機能が弱くなっている間は、ふだん使っていた化粧品が刺激になることもあります。

しばらく敏感肌用などの刺激の少ない化粧品を使う方が安全です。もちろん、医師に処方されたケア用品があれば、それを使うようにします。

紫外線対策

保湿とともに紫外線対策も非常に重要です。まず、レーザー治療を受けるのは紫外線が少ない季節が適しています。

紫外線防止クリームやファンデーションは、できるだけ肌への刺激が少ないものを選びましょう。

日傘や帽子など、肌に負担をかけない紫外線対策グッズも活用してください。

肌への刺激を避ける

術後のスキンケアでは、肌に優しい洗顔やクレンジングをすることも大切です。

保湿や紫外線対策で使う化粧品も、できるだけ刺激の少ないものを選びましょう。

オイルクレンジングは肌への刺激が強いので、落ちにくいリキッドタイプのファンデーションやアイメイクは避けるべきです。


レーザー治療で副作用が出たら?


施術後にPIT(炎症後色素沈着)などの副作用が出たら、どうすればいいのでしょうか?

自分でできる応急処置は?

術後に熱感があるなどの場合は、保冷剤をタオルで巻くなどして患部を冷やしましょう。

ただし、自分の判断で薬を塗るのはNGです。できるだけ早く医師に相談して、どうすれば良いか指示もらいましょう。

<外部の参考サイト>:レーザー治療でしみが濃くなってしまいました

担当医に相談

レーザー治療の後にトラブルが生じた場合、別の病院で診てもらうのではなく、まずは施術を受けた病院で担当医に相談しましょう。

治療の結果が思い通りにいかず、その病院を避けたくなる気持ちもあると思います。


しかし症状が出たときの状況が明確なため、別の病院に移って診察してもらうよりも的確な処置を受けることができます。

治療同意書を確認

レーザー治療の施術前には、治療のリスクや治療後の注意事項が書かれた「治療同意書」にサインを求められるので、よく読んでからサインするようにしましょう。

治療同意書の趣旨は、ありうるリスクについて医師の免責を承諾するということです。


その反対に、もし手術が上手くいかなかった場合は治療費を返却するというような契約をするクリニックは多くありません。

レーザー治療に限らずそのような契約は医療行為にはなじまないからです。


もちろん、明らかな医療ミスがあったときはクリニックには賠償責任が生じます。

しかし治療同意書に書かれているような「ありうるリスク」(例えばPIT)が発生した場合に費用が返却されることはないものと考えましょう。

<顔のシミ取り、レーザー治療のリスクとは? まとめ>

  • シミのレーザー治療にもリスクがあることを知っておこう
  • 過大な期待がリスクを高める要因になる
  • シミができる仕組みとレーザー治療の特徴をある程度知っておこう
  • 術後にPIT(炎症後色素沈着)がかなりの確率で生じる
  • 術後の保湿と紫外線対策が非常に重要である