厚生労働省が認める、9つの美白成分


スキンケア製品に含まれる美白成分は、メーカーが勝手に「美白成分」と言っているわけではありません。

国に認められた成分以外は広告やパッケージなどで美白効果を謳うことはできず、それをすると違法になってしまいます。


国に認められた美白成分には、どんなものがあるのでしょうか?

今回はその内の、代表的な9つの成分について紹介します。


化粧品に書いてある「医薬部外品」って何?

美白化粧品にはかなり目立つ大きさで「医薬部外品」の表記があります。

「医薬部外品」とは、どのような製品の事を指すのでしょうか?

「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」の違いは?

「医薬品」や「医薬部外品」、「化粧品」は薬事法上の区別で、「成分の人に対する作用の大きさ」によって厚生労働省が分類しています。

作用の大きさとは、プラス面では効能・効果の大きさと即効性ですが、マイナス面では人によって副作用や刺激があるリスクが大きくなることです。


薬事法がこの3つを区別している趣旨は、使用上のリスクに対する注意を呼びかけることと、効果・効能への過大な期待を防ぐことです。

おおまかな使用目的では、医薬品は「治療」、医薬部外品は「予防」、化粧品は「美しく見せる・隠す」に分けられます。


化粧品を上手に使うことで肌のトラブルが解消することは珍しくありませんが、薬事法上は「効能・効果」ではなく「自然治癒」と見なされます。
 

「薬用」と書いてある化粧品は?

上で説明した化粧品や医薬部外品の他に、「薬用化粧品」という表記の商品もあります。

薬用化粧品には化粧品の「美しく見せる」目的の他に、肌荒れやニキビ、日焼けによるシミやそばかすを予防する目的も含まれています。


薬用化粧品は、全て医薬部外品の認可を受けている商品です。

しかし消費者側の感覚としては「医薬品」というよりは「化粧品」に近いため、その区別のために「薬用」という言葉を頭に付けています。

広告表現に違いも違いがある!

薬事法は、メーカーが消費者に過大な効果を期待させないように、製品の広告表現を規制しています。

「医薬部外品」は、配合された成分・配合量によって、承認を受けた範囲で効果・効能を表現することができますが、「化粧品」は配合された成分に効果があると思わせる表現はできません。


例えば美容液では、医薬部外品は「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを予防する」という表現はOKですが、一般化粧品では「メラニンの生成を抑える」も「予防する」もNG表現になります。


化粧品選びのポイント!「美白有効成分」とは?


医薬部外品の化粧品には、「美白有効成分」が含まれていることがあります。

美白有効成分とはどんなもので、普通の美容成分とは何が違うのでしょうか?

「美白有効成分」って何?

美白有効成分とは、厚生労働省が「シミやそばかすを防ぐ」という効能の表示を認めた成分です。

厚生労働省はメーカーが提出するデータを元に、安全性と有効性を審査して許可を与えます。


許可を得るまでには10年近い期間がかかるのが普通です。

これまでに許可された美白有効成分は約20種類あります。


<参考サイト>
美容成分辞典 | 資生堂グループ企業情報サイト

美白成分の働きとは?

美白成分には、「1.メラニン生成を抑制」、「2.メラニンの排出を促進」、「3.メラニンを還元」の3つの働きがあります。

この中のどの働きがあるかは成分によって違い、1つの成分で複数の働きを持つものもあります。


「メラニン生成の抑制」は、メラニンを生産する「メラノサイト」を抑制する働きです。

成分によってその働きかけは異なり、「メラニンの生成を促がす情報伝達物質を阻害する」、「メラニン生成に必要な酵素を阻害する」、などの作用があります。


また「メラニンの排出を促進」は、肌のターンオーバーを活性化して、蓄積したメラニンを肌から排出する働きを、

「メラニンを還元」では肌に沈着したメラニン色素を還元・漂白する働きを指します。

美白有効成分は、「予防」が目的

医薬部外品である美白有効成分は、即効性を期待するのではなく、使い続けることで効果が得られる成分で、主な目的はシミやくすみの「予防」です。

約20種類の美白有効成分のうち、どの成分にいちばん効果があるかは、人によって、肌の状態によって異なります。


「美白有効成分」を詳しく知ろう!


自分の肌質や肌の状態に合った製品を選ぶために、各々の美白有効成分の特徴・作用を知っておくことが大切です。

今回は約20種類ある美白有効成分の中から、化粧品などでよく見かける9種類の成分を紹介します。

アルブチン

アルブチンは、メラニンの生産に必要な酵素チロシナーゼを阻害して、「メラニンの生成を抑制する」働きがあります。

アルブチンはコケモモなどの植物に含まれる成分ですが、人工合成することもできます。


アルブチンにはα-アルブチンとβ-アルブチンがあり、チロシナーゼ抑制効果はα-アルブチンの方が優れています。

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体は、「メラニン生成の抑制」と「メラニンの還元」の2つの働きをする美白成分です。

メラニン生成の抑制では、チロシナーゼの阻害と活性酸素の除去の両面から作用します。


厚生労働省に承認されている美白有効成分で、メラニンの還元作用があるのはビタミンC誘導体だけです。

カモミラET

カモミラETは、ハーブのカモミールに含まれる成分で、「メラニンの生成を抑制」する働きがあります。

花王が開発した美白有効成分です。


皮膚は紫外線を浴びると、メラニン生産を活性化する情報伝達物質を作ります。

カモミラETはこの情報伝達物質(エンドセリン)を抑制する作用があります。


メラニンが生産される最初のプロセスをブロックする美白成分です。

トラネキサム酸

トラネキサム酸は肝斑治療の内服薬「トランシーノⅡ(医薬品)」の成分として有名で、資生堂がm-トラネキサム酸という名前で医薬部外品(美白有効成分)の承認を得ました。

トラネキサム酸は服用するだけでなく、肌に付けても「メラニンの生産を抑制」する働きがあります。


ただし、できたシミを薄くする効果を期待するのではなく、予防のために使いたい成分です。

<関連記事>
肝斑にも効果あり?美白成分、トラネキサム酸の効果とは

ルシノール

ルシノールは、モミの木に含まれる成分で「メラニンの生成を抑制」する働きがあります。

メラニン生産を活性化する酵素チロシナーゼに結合することで、その作用を阻害します。


ルシノールはポーラとクラレが共同開発して承認を得た美白有効成分です。

プラセンタエキス

プラセンタエキスは、哺乳動物の胎盤から取った美白有効成分で、チロシナーゼの作用を阻害して「メラニンの生成を抑制」する働きがあります。

プラセンタエキスには、ターンオーバーを活性化して「メラニンの排出を促進」する働きもあるとされています。

t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)

t-AMCHAは、資生堂が開発して承認を得た美白有効成分で、「メラニンの生成を抑制」する働きがあります。

メラノサイトにメラニン生産を指令する、プロスタグランジンという情報伝達物質を阻害することでメラニンの生成を抑えます。


t-AMCHAはメラニンの生産を抑える他に、角化異常を予防して肌荒れを防ぐ効果もあります。

<関連記事>
美白成分、t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)について

リノール酸

リノール酸は紅花油などに含まれる不飽和脂肪酸です。

リノール酸を美白有効成分として改良したのがリノール酸Sで、メラニンの生産のプロセスに必須の酵素チロシナーゼを分解することで「メラニンの生成を抑制」する働きがあります。


またリノール酸には、ターンオーバーを助けて「メラニンの排出を促進する」働きもあります。

エラグ酸

エラグ酸は、植物に含まれるポリフェノールの1種で、チロシナーゼの活性を抑制して「メラニンの生成を抑える」働きがあります。

天然の成分なので、肌への刺激が少ないメリットがあります。


ポリフェノールの一種であるエラグ酸には抗酸化作用があるので、活性酸素の発生を抑える面からもメラニンの生成を抑制する効果が期待できます。


美白有効成分は人によって効果の出かたが違うので、自分に合う成分を選ぶことが大切です。

また美白化粧品には複数の美白成分が配合されているので、その組み合わせにも注意しましょう。


<厚生労働省が認める、9つの美白成分とは? まとめ>

  • 美白成分は厚生労働省が認可する「医薬部外品」に含まれている
  • 美白成分は「予防」が目的で、使い続けることで効果が出る
  • 美白成分の働きは、メラニンの1.抑制、2.排泄、3.還元の3つ
  • 美白成分には、メラニンの生成を抑制するものが多い
  • 美白成分は、自分に合うものを選ぶ必要がある